その4 そんなあっさり言う?

膀胱癌と闘う

一週間程度で退院、尿道カテーテルに苦しんだのも3~4日程度で済んだのですが管を抜いた後も排尿痛が一週間程度は続きます。痛みも治まったころに再度病院での診断を聞きに行く運命の日。

例の若い女医さんです。PC画面を見つつ一応慎重な面持ちで告げます。
「まず、腫瘍は悪性で、いわゆる癌です。膀胱癌でステージ的にはⅡとⅢの中間です。根治をご希望であれば原発巣の膀胱全摘出をお勧めします。」

「えっ?」あまりにもさらっと告げられたので動揺しながらもそれ以外の治療法は無いのかと尋ねましたが、

「膀胱癌の場合は放射線と抗がん剤投与でも再発を防ぐのは難しく根治を望む場合は膀胱全摘出をお勧めしております。当院では開腹になりますので内視鏡による手術をご希望であれば他病院をご紹介します。」どんどん話をまとめようする女医さん。

膀胱全摘出すると尿を膀胱の代わりとなる医療器具のストーマを取り付けることになり、定期的にトイレで交換することになります。その状態では当然運動、入浴など不便な生活を強いられます。小腸を一部切除して膀胱となる袋を作る膀胱再建術もありますが、尿意を感じないため定期的にトイレに行かねばならず、失念するとあふれ出る尿を感じないため紙おむつが必須となるなどQOLは確実に下がります。

【QOLとは】
Quolity of Lifeの略で医療的にQOLの向上をとか奇麗ごと言うときに使いますけど、延命のために捨てることになる日常のことだと私的には考えます。

そういった予備知識は調査済みだったので全摘出という宣告だけはされたくないなと願っていましたが、恐れていた現実を突きつけられて動揺している私は女医さんの考えは変わらないのを確認したのち「セカンドオピニオンを含めて考える時間をください」と告げ病院をあとにしました。

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